「睡眠不足」という言葉は、現代人にとってかなり身近で、もはや日常語と言ってもいい存在である。英語でもシンプルに表せるが、実はニュアンスごとにいくつかの言い方があるのが面白いところ。
まず基本として押さえたいのは lack of sleep だ。これは中学校レベルの単語で構成された表現で、英語では “not having enough sleep”(十分な睡眠をとっていない状態)という意味になり、日本語ではそのまま「睡眠不足」と訳される。とてもストレートで、フォーマルにもカジュアルにも使える万能表現である。
もう少し自然な日常表現としては sleep deprivation(スリープ・ディプラヴェイション。声に出してみてください) もある。これはややフォーマルで、英語では “a condition of not getting enough sleep over a period of time”(一定期間にわたって十分な睡眠が取れていない状態)という意味で、医学的・専門的なニュアンスが強い。
さらにカジュアルに言うなら sleep-deprived(睡眠不足の状態だ, スリープ・ディプライヴドゥ)や I didn’t get enough sleep(あまり寝ていない)もよく使われる。特に会話ではこちらの方が自然なことが多い。
このあたりを整理すると、上位語としては condition(状態) や health(健康)、そしてその中の一つとして sleep(睡眠) がある。その「睡眠」に関する問題として「睡眠不足」があり、さらに下位語として具体的な状態に分かれる。例えば lack of sleep(単純な不足)、sleep deprivation(慢性的不足)、sleep-deprived(その状態にある) などだ。
使い方を見てみよう。たとえば “Lack of sleep affects your health.”(睡眠不足は健康に影響する)は基本的な表現である。また “I’m sleep-deprived these days.”(最近ずっと睡眠不足だ)や “I didn’t get enough sleep last night.”(昨夜はあまり寝ていない)も非常によく使われる。
コロケーションとしては chronic sleep deprivation(慢性的な睡眠不足)、suffer from lack of sleep(睡眠不足に悩む)、get enough sleep(十分な睡眠をとる) などが重要である。
さらに関連する表現として、“run on little sleep”(少ない睡眠でやりくりする)や “stay up late”(夜更かしする)も覚えておきたい。これらは「睡眠不足の原因や状況」を表すのに便利だ。
似た意味の単語の違いも整理しておこう。lack of sleep は最も基本で広く使える。sleep deprivation はよりフォーマルで長期的なニュアンスがある。sleepy は単に「眠い」であり、状態としての軽さが違う。tired は「疲れている」で、必ずしも睡眠不足とは限らない。
最後に単語の関係を整理するとこうなる。
condition / health(状態・健康)
└ sleep(睡眠)
└ 睡眠不足
├ lack of sleep(一般的な不足)
├ sleep deprivation(慢性的不足)
└ sleep-deprived(その状態)
このように整理すると、「睡眠不足」という一言にも、程度や文脈による違いがあることが見えてくる。
ちなみに sleep deprivation や lack of sleep は英検・TOEICでも頻出であり、特に健康や生活習慣に関するテーマではよく登場する。get enough sleep のような表現も基本中の基本なので、しっかり押さえておきたい。
「睡眠不足」は誰にでも起こりうる身近な問題だが、それを英語でどう表現するかを考えると、意外と奥が深い。こうした日常語を丁寧に理解することが、実用的な英語力につながる。
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