【一読で覚える英語(17)】shove
XにIt was later determined that she did not have anything shoved down there…というセンテンスがあった。警察官が女性の身体を調べるが、結局女性は何も持っていなかった、という投稿。今回はこの中の”shove”という単語に注目してしてみたい。
Shoveという単語は、力強く押す、押しのける、あるいは乱暴に詰め込むといった意味を持つ。単なる “push”(押す)よりも、もっと荒々しく、強引なニュアンスがあるのが特徴だ。例えば、満員電車で誰かが肩でグイッと押してくるような場面や、机の上の本をバサッと押しのけるような動作を思い浮かべるといい。
語源をたどると、“shove” は古英語の scufan に由来し、さらにゲルマン語派の「押す」「突く」といった意味の単語にさかのぼる。どこか音の響きからも、力まかせにグイッとやる感じが伝わってくるのが面白い。
さて、この単語を忘れないようにするには、ちょっとした語呂合わせを使ってみよう。「しょーぶ(勝負)をかけてグイッと押す!」と覚えるのはどうだろう。相撲の力士が土俵際で勝負をかけて相手を押し出すようなイメージを思い浮かべると、“shove” の力強い「押す」の感覚がピッタリくる。あるいは、発音は「シャヴ」なので、シャブをパンツの中に押し込んで隠し持つイメージでも覚えやすいかもしれない。冒頭のXの投稿で皮肉めいてshove downが使われた理由とも重なる。
さらに、日常での使い方をいくつか紹介しよう。
• He shoved the door open.
(彼はドアをグイッと押し開けた。)
→ ここでは “push” よりも、もっと力強く押し開けるニュアンス。
• She shoved her books into the bag.
(彼女は本をバッグに乱暴に詰め込んだ。)
→ “put” や “place” ではなく、強引に押し込む感じ。
• Stop shoving me!
(押すのやめてよ!)
→ 満員電車でよく言いたくなる一言。
また、「どこかへ行け!」という意味で “Shove off!” という表現もある。これは「さっさと出て行け!」という少し乱暴な言い方なので、冗談っぽく使うのがいいだろう。
“Shove” は日常会話でも映画のセリフでもよく登場する単語なので、この機会にしっかり覚えておこう。特に「勝負をかけてグイッと押す!」「シャブをパンツに押し込む!」という覚え方を活用すれば、もう忘れることはないはずだ。