【一読で覚える英単語(10)】secede
「secede」という単語には、どこか「静かに抜け出す」ような響きがある。実際、その意味は「(国や組織から)脱退する」「分離独立する」というものだ。たとえば、アメリカ南部諸州が1860年代に連邦から secede して南北戦争が起こったり、ある地域が独立を宣言して国から離れたりするようなケースに使われる。
語源をたどると、ラテン語の secedere(離れる、退く)から来ており、se-(離れる)+ cedere(行く、譲る)に分解できる。つまり、「離れて行く」というニュアンスがそのまま英語の secede に受け継がれている。
では、どうやってこの単語を忘れないようにするか? ここで語呂合わせを考えよう。「secede(シシード)」と聞くと、「獅子(しし)と離れる」みたいに聞こえないだろうか? たとえば、「動物の王国で、ライオン(獅子)が群れを離れて secede し、新しい王国を作る」とイメージすると、記憶に残りやすい。
もっと簡単な言葉で言い換えると、secede = leave a group(グループを離れる) や break away(分裂する) という感じになる。似たような単語には withdraw(撤退する) や separate(分離する) もあるが、secede は特に「政治的、組織的な脱退」に使われることが多い。
実際の使い方を見てみよう。
The southern states seceded from the Union in 1861.
(南部諸州は1861年に連邦から脱退した。)
The region is planning to secede and form an independent country.
(その地域は分離独立して新しい国を作る計画をしている。)
Some members of the club decided to secede and start their own group.
(クラブの何人かのメンバーは脱退し、自分たちのグループを作ることにした。)
次に「secede」という単語を見たら、「獅子が群れを離れて新たな王国を作る」というイメージを思い出してほしい。そうすれば、もう二度とこの単語を忘れることはないだろう。