【英語表現】共和党支持者が住む偏狭なメディアエコシステムとは
Republicans and Democrats live in “nearly inverse news media environments,” Pew finds
ニーマンラボの記事にピューリサーチセンターの最新報告があり、興味深かった。共和党と民主党の支持者は全く逆のメディア環境にあるという。
端的にいうと、共和党の支持者の多くはFox Newsだけ(実際は保守系のSean Hannity radio showとの2つ)を信頼できるニュースソースと考えているのに対し、民主党の支持者はCNNやNBC News、ABC News、The New York Times、The Washington Postなど多様なニュースソースを信頼できると考えているという。
リードの一文。“In the more compact Republican media ecosystem, one outlet towers above all others: Fox News. It would be hard to overstate its connection as a trusted go-to source of political news for Republicans.”
In the more compact Republican media ecosystem とは、民主党と比べて共和党支持者が数少ないニュースソースの中で生活していることを示している。towerは動詞で、突出するという意味。この場合のコロン(:)は「つまり」「それは」と考えればいいので、「:Fox News.」は「それは、Fox Newsである」となる。だから最初の文は、「共和党支持者の狭いメディア環境の中で、一つだけ突出した報道機関がある。そう、Fox Newsだ。」という感じ。
次の文に、it would be hard to overstate 〜とある。直訳すると、「〜と大げさにいうのは難しいだろう」であり、cannot overstate と考えれば、「〜といっても過言でない」という意味になる。そのまま「overstate」=「過言」だ。もう一つ、よく使える表現がgo-to。go-toは「お気に入りの」「頼りにしている」という意味で、He is a go-to guy.(あいつは頼りになるやつだ)などとよく使う。
「お気に入りで頼りになるニュースソースとして、共和党支持者とFox Newsは切っても切れない関係にあると言って過言ではないだろう。」
その他、本文中に出てきた表現をメモ。
It’s worth noting that 〜(注目すべきは〜、特筆すべきは〜)。これはパッと見でworth nothingと見えるので要注意だ。書き手のスペルミスでも起こりうるので、もしit’s worth nothing that というフレーズを見たら、it’s worth noting thatの間違いだと推測したい。
stick out (目立つ、明確になる)。本文中には、Here’s one thing that continues to stick out since 2014: members of both parties’ extreme distrust of BuzzFeed, one of only three outlets “distrusted by more in each party than trusted.”と登場。「2014年以降、継続して目立っていることが一つある。それは両党の極端なBuzzFeed不信だ。」
lolcat(猫の画像を使ったインターネット上のパロディ遊び)。インターネットスラングである。本文中には、but this data suggests it still hasn’t shaken its lolcats image among a broader group of Americans.と登場。BuzzFeedNewsはピューリッツァー賞も取って頑張ってるのに、多くのアメリカ人が抱えているBuzzFeedのlolcats image(インターネット初期の内輪ネタ的盛り上がりのイメージ)を払拭できないでいるという。そもそも、BuzzFeedNewsとBuzzFeedのが違うのに、その区別もされていないとか。It still hasn’t shaken its negative image.はかなり使えそうな表現。