【イディオム100話(4)】たまに魚は降るけれど。raining cats and dogs
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最近のCNNを見ていたら、空から大量の小魚が降ってきたというニュースが目を引いた。
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It rained fish over a Texas town this week in a bizarre weather event
By Scottie Andrew, CNN
Updated 1544 GMT (2344 HKT) January 1, 2022
このニュースを見て真っ先に思い浮かんだのが、有名なイディオムである「raining cats and dogs」だ。
「どしゃぶりの雨が降る」という意味で、子どものころ百科事典にも載っていたことを思い出す。なぜ大雨のことを「猫や犬が降る」と表現するのかは諸説あるが、まだ治水技術が未熟だった昔、大雨が降って水が引いた後、道端に増水に巻き込まれた猫や犬の死骸が転がっていて、まるで大雨と一緒に降ってきたかのように見えたから、raining cats and dogsと言われるようになったという説がある。
もう一つ、神話の中で猫は雨、犬は暴風に結びつけられていたからという説もある。前者の説では猫や犬がかわいそうなので、個人的にはこちらを推したい。
冒頭のニュースでは、It’s raining fish in east Texas –– but it’s nothing too out of the ordinary. (テキサス東部では魚が降っている。しかし、そこまで異常な現象ではない)と言っている。
手のひらサイズ(parm-sized)の魚は軽いので、まれにwaterspout(水上竜巻、ウォータースパウト)に巻き上げられることがあると、冷静にメカニズムを説明しているニュースで、好感が持てた。記事によると、カリフォルニア州では2017年に100匹ほどの魚が小学校の敷地に降ってきたし、オーストラリア・ノーザンテリトリー州のラジャマヌという町では30年間に少なくとも3回、魚が降ったそうである。
raining cats and dogsの実例としては、NewIndianExpress紙の次のニュースがあった。見出しに使われている。
It rained cats and dogs in Kerala on Saturday
The data from automated weather stations on the eastern region of central Kerala explains the flash floods and landslides that caused heavy damage to life and property.
有名なイディオムであるが、もしこのイディオムを知らなければ、インドのケララ州に文字通り猫と犬が降ったことがニュースなのだと誤解してしまう。あな恐ろしや…。語学が底なし沼である所以ですねぇ。