【語源100話(30)】待てば海路のopportunity

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opportunity(絶好の機会)やopportune(都合のいい)の中に、port(港)を見つけることができる。op-はob-が変化した接頭辞で、〜の方へ、とか、〜の前で、などという意味がある。つまり、opportunityは、op-port-unityと分けられ、「船が港に入るのに都合の良い風が吹いている」というのが原義である。文字通り、「待てば海路の日和あり」ということわざを一つの単語で表したのがこのopportunityなのだ。

もう一つの「機会」をあらわす有名な単語にchanceがある。こちらのもともとの意味はcadere(落ちる)で、棚から落ちてくるぼた餅やサイコロのイメージ。opportunityには風向きが入港に好都合という根拠があるのに対して、chanceは全くの偶然、文字通り棚ぼた的な機会というニュアンスの違いがある。cadereはkad-という接頭辞となり、accident(事故)、incident(事案)、occasion(機会)などの単語も作る。

生きたopportunityの文例をSHATTA WALE氏のTwitter(@shattawalegh)から。

I had the opportunity to interact and share ideas with some young music producers over the weekend.

これはすぐに使えて、応用もいろいろできそう。

ちなみに、opportunityに隠れているportはもともとfar-(遠く離れた)という意味が由来である。詳しくは「farからimportantの旅」へ。

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