【イディオム100話(3)】ミミズの缶はパンドラの箱(Open a can of worms)

スポンサーリンク

open a can of wormsの直訳は「虫の缶を開ける」。もうこれだけで意味が推測できるが、「開けちゃいけないものを開ける」=「とんでもない混乱を引き起こす」みたいな意味だ。wormはミミズのような虫のこと。一方、いわゆる昆虫の類はinsectと使い分ける。小さい虫やばい菌のことはbugという。

昔、コンピュータがめちゃくちゃ大きかったころ、部品の間に蛾(moth)などが挟まってエラーが起きることがあった。小さい虫が部品に入りこんでエラーを起こすので、コンピューターの不具合がバグ(bug)と呼ばれるようになったことはよく知られている。

表題のイディオムの場合、wormはやはりバグと同じように「厄介なトラブル」のことを暗喩している。

open a can of wormsと似たような意味のイディオムとしてopen a Pandora’s box(パンドラの箱を開ける)という表現もすぐに思い浮かぶ。open a can of wormsとopen a Pandora’s boxはinterchangeable(置き換え可能)な関係に見えるが、それぞれのイディオムの歴史や格調の違いを考えれば、文脈によってうまく使い分けるのがエレガントだろう。

また、同じような意味を持つイディオムとしては、let sleeping dogs lie(寝ている犬はそのままにしておけ)もある。「寝た子を起こすな」の意味だ。let sleeping dogs lieと覚えるのが難しくても、don’t wake a sleeping dogなどと言い換えて覚えておけば、容易に実戦投入は可能だろう。無理にlet sleeping dogs lieという言葉を覚えて、いざという時に、let dog…なんちゃらだったよなあ、と悩むよりも、英語の世界では、缶に入ったミミズ(worms in a can)やパンドラの箱(Pandora’s box)、寝ている犬(a sleeping dog)がトラブルの象徴なんだと覚えておけば、あとは自分の言葉で話しても十分意味は通じる。

もし、let sleeping dogs lieという単語の並びは忘れてしまっても、面接か会話の中で、I don’t want to wake a sleeping dog.(私は寝た子を起こしたいとは思いません)などと言うことができればいい。シンプルイングリッシュのコツである。

open a can of wormsをツイッターで検索してみると、次のように使われている実例があった。

This must be corrected or fixed now or else it’s gonna open a can of worms in the near future!

(これは修正されないと。そうしないと近い将来、ミミズの缶を開けることになる!)

これは結構使えそうな例文だ。

ーー

(2026年1月12日追記)ここで、申し訳ありませんが、宣伝させてください。Kindleで「簡単な英語だけでもう沈黙しない システム化したシンプル英会話 英検1級二次試験編」 という電子書籍を出版しました。特に私のような英語に苦労しながらも英語が好きで、日本にいながらでも自分の言いたいことをちゃんと英語で伝えるようになりたいという方に向けて書いた本です。もう皆さんはペラペラに話せるだけの語彙力は十分にあるはずです。「シンプルでシステム化した英語」という思考整理法から始めて、少しずつ難しい言い回しに置き換えていけばいいと思います。これはまさに英検1級の二次試験対策になります。ぜひお読みいただければ幸いです。Unlimitedなら無料でお読みいただけます。順序が逆になりましたが、長年研究してきた、そもそもの「シンプルにシステム化した英語」の本も執筆中です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました