【語源100話(39)】height, width, depth

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HTMLなどでお馴染みのheightやwidth,は、それぞれ「ハイト」「ウィッヅ」のような感じで発音する(ヅはズとは違う発音)。自分はBasicに明け暮れていた小学生時代から、widthを「ウィドス」とローマ字読みに近い発音で読み続けていたので、今でもウィドスと発音することが多い。ここは日本なので(汗)。

heightは、high(ハイ、高い)の名詞形で、「高さ」という意味だ。諸説あるが、highは、ゲルマン祖語でhauha-(小高い丘)から来ているとされる。余談だが、hill(丘)は印欧語のkel-という(他より高い、他より目立った、突出した)という接頭辞に由来する。columnやexcelという言葉にもこのkel-(他より高い)が隠れているという話は過去に書いた(column(列)とexcel(エクセル)の思わぬ繋がり)。

widthは、wide(ワイド、広い)の名詞形で、「幅」という意味。ゲルマン祖語でwidaz、印欧語でwi-ito-に由来する。wi-(ウィ)は「離れた」「半分の」という意味の接頭辞である。ちなみに、depth(プス)は、deep(ディープ、深い)の名詞形で、「深さ」という意味。ゲルマン祖語でdeupaz、印欧語でdheub- とうい接頭辞に由来する。

heigth、width、depthに共通しているのは、最後の-th。(hの後では-thのhが脱落して-tだけになるので、heightはthで終わっていないが、同じ)。これは動詞や形容詞から名詞を作る接尾語だ。strong(ストロング、強い)に付けば、strength(ストレングス、強さ)、true(トゥルー、真実の)に付けばtruth(トゥルース、真実)となる。

これも余談だが、英語のアルファベットにはそれぞれの文字にイメージがあり、高いとか広いとか深いとか、原始的な単語には、こうした字感が息づいていることが多い。つまり、「h」は何となく高さを、「w」は何となく幅を、「d」は何となく深さを想起させる単語を作り出すことが多い。strongやtrueも同じで、「s」には何となく「強い」「堅い」、「t」には何となく「真実の」「信頼できる」という字感がある。個人的なイメージも含めてだが、「c」はcircle(円)、「l」はline(線)などからも、アルファベットのイメージを感じることができて興味深い。

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