【語源100話(25)】Cover the fire!を略してcurfew(戒厳令)

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curfew(カーフュー)は、夜間外出禁止令、戒厳令という意味。夜間外出禁止の時間帯のことも意味し、子どもたちにとっては「門限」という意味に他ならない。curfewはこれまで内乱などのニュースで使われることが多かったが、coronavirusによる世界的感染拡大(pandemic)で、各国がcurfewに近い状態となり、耳にする機会が増えた。

もともとの意味は、消灯を知らせる鐘の音。その音を聞いたら、室内を照らしていたランプを覆って(cover)、灯(fire)を消さなければならなかった。つまり、curfewの前半のcurは、カバー(cover)、後半のfewは火(fire)のことである。

なんとなく似ているcurtain(カーテン)も同じ語源かというと、さにあらず。curtainはもともと、「中庭」(court、cohort、garden)を意味した。そのうち、屋内から中庭に出る時にくぐる仕切り布のことをカーテンと呼ぶようになったという。

curfewの仲間は、coverつながりで、covert(コウバート、密かな、極秘の)が一例である。curfewという単語を改めて見ると、いかにも灯りを覆って部屋を暗くしている、灯火管制のような空気感が伝わってくる。

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