【語源100話(44)】concatとconcatenateとカテナチオの関係

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concatは、pythonのプログラミングで出てくる命令語。pandasライブラリで、複数のファイルに分かれたデータを縦に繋ぎたいときに使う。なんとなくコンキャットと読んでしまうが、正式にはconcatenate(コンキャタネイト)となる。

concatenateの語源は、con(一緒にする)+ラテン語のcatena(鎖)で、「鎖状に繋げる」が原義。まさにデータセットを下に長く伸ばしていく処理は、concatenateというわけである。

鎖は英語でchainというが、これもラテン語のcatena(鎖)から来ている。なぜ鎖をcatenaと呼んだのかは起源不明だが、kat-(cat-)という接頭辞に「ねじる、ひねる」という意味があり、そこから来たという説がある。

たるんだチェーンが作り出す放物線のような曲線のことをcatenary curveとかcatenary lineという。

イタリアサッカーの代名詞として知られるカテナチオ(Catenaccio)は同語源。ドアが開かないようにする「かんぬき」と訳されるが、もともとは鎖でドアが開かないようにすることをcatenacio(カテナチオ)、英語読みでcatenation(カテネイション)と呼んでいたのだろう。

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