Achievement Test #2
習熟度テスト(an achievement test)の2回目。英語フレーズなどの復習。過去5回分の投稿を振り返る。英検準1級や英検1級、TOEFLのスピーキングやライティングに役立ちそうなフレーズが主。
Contents
【第1問】「もし〜したかったら、〜が最善の方法だったろう」と言いたい時
(1)as it turns out
(2)follow a U-shaped course in 〜 and in 〜
(3)if you wanted to 〜, it couldn’t have come up with a better way than 〜.
↓
正解は(3)。出題元は「いかに老い、死にゆくか」。仮定法。例の記事中では、If life wanted to mess with you, it couldn’t have come up with a better way than death. と使われた。この例では、「人生が人の人生を台無しにしてやろうと考えること」など起こりえないことなので仮定法が使われている。ここで特筆すべきは、not a better way thanというフレーズ。「〜より良い方法はない」ということで「〜が最善だ」という強意の意味を表す。(1)のas it turns outは「結局のところ」。as it turned outと過去形でも使われ、「結果的には」「蓋を開けたら」という意味になる。過去形にしてafterwardsを付け、as it turned out afterwards になると「後でわかったことだが」という意味になる。in retrospect(思い起こすと、いま振り返ってみると)もセットで覚えておきたい。(2)はグラフの形を言いたいときのフレーズ。原文では、follow a U-shaped course in childhood and in old age。グラフの軌跡が子供時代と高齢者時代の二つのピークを描く、つまり a U-shaped course (U字)をfollowするという言い方が基本パターンになる。followするのは、a V-shaped course(V字)でもいい。bimodal(二つのピークがある)という単語も知っておくとよい。
【第2問】「災害がすぐそこまで迫っている」と言いたい時
(1)Disaster is at the doorstep and is coming in.
(2)it doesn’t take into account
(3)It falls to meteorologists and politicians to pound home the idea that a storm can be dangerous at any point on the scale.
↓
正解は(1)。出題元は「ハリケーン階級の問題点」。直訳は「災害はとば口にいて、入ってくる」。これは台風などの災害などが迫っていると注意喚起したい時にぴったりだ。記事中に出てくる”My message is clear. Disaster is at the doorstep and is coming in.”は、ハリケーン「フローレンス」に対するノースカロライナ知事の注意喚起から。これは真似したいフレーズ。(2)は「考慮しない」、(3)は”fall to someone”で、誰かに責任を負わす、という意味。” pound home the idea that”は、that以下の考えを「しっかりと根付かせる」という意味になる。pound home something は何かを家に打ち付けて対策すること。これはある程度、文章そのものを覚えてしまったほうが楽そうだ。a storm can be dangerous at any point on scaleも使えるフレーズ。
【第3問】「ずっと夢だったが、〜が起きて劇的に事情が変わった」と言いたい時
(1)nothing less than
(2)it remained just a wish, then everything changed
(3)jolt the world with the announcement that
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正解は(2)。出題元は「NASA60年、新たな挑戦」。記事中では、For millennia, that wish remained just a wish. Then, in 1957, everything changed, when 〜.と登場した。この表現は面接で使えそうだ。自分のやりたいことを話した後、Sadly, it remains just a wish.と言うと、お、協力してあげよう!と名乗りをあげる人が出てくるかもしれない。” just a wish”だけでも「ただの願望」「理想論」という意味になるので、例えば、”A dream without hard work is just a wish.”などという表現もできる。サン=テグジュペリの有名な言葉、”A goal without a plan is just a wish.”もこのパターン。これはビジネスにも使えそう。
(1)の”nothing less than”は「少なくとも」という意味のほか、「ほかならぬ〜」「〜にほかならない」「〜というべきもの」「まさに〜」「〜以外の何者でもない」という意味がある。強意という本質を捉えれば難しいフレーズではない。こういうのは自分で口癖にしてしまえばマスターできる。例えば、日常で何かあるたびに、”It is nothing less than”とか”It was nothing less than”を使うといい。上司のセクハラ発言を聞いたら、”It is nothing less than sexual harassment!”(まさにセクハラ!)、ずるい同僚を見たら、”It is nothing less than a cheat!”(チート以外の何者でもない!)、異常気象や自然災害のニュースを見たら、”It is nothing less than catastrophe!”(まさに天変地異!)と、こんな感じで1日過ごせば、覚えてしまうはず。nothing less than がなぜそうなるかについてだが、原理的には「少なくとも」という意味は貫いていて、例えばnothing less than catastropheの場合、「catastropheより程度が低い(less than catastrophe)ということはない(nothing)」という意味なので、「少なくともcatastropheより程度は大きい」となり、「まさにcatastropheレベル」という強意になる。
(3)も覚えておきたいフレーズ。jolt the world(世界を揺るがす)。日本語の感覚に近いので覚えやすく、忘れにくい。この例の場合は、jolt the world with the announcement that 〜で、「〜という発表が世界を揺るがせた」となる。これは応用が効きそう。
【第4問】「〜だったらもっと〜だったんだけど」と言いたい時
(1)a jarring contradiction to
(2)I would have been much more 〜, if 〜.
(3)a T-shirt reads “〜”
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正解は(2)。出題元は「男女平等?気になる矛盾」。記事中では、”I would have been much more encouraged, if 〜”(〜だったら、もっと励まされたのに)だった。Tシャツに” THE FUTURE IS FEMALE(未来は女性の手に)”と書いてあったのを見た投稿者が、「” THE FUTURE IS EVERYONE(未来はみんなの手に)”だったら、もっと励まされたのに(そうでなかったので残念だ)」という趣旨で使ったフレーズ。encouragedの代わりにいろんな言葉を入れることができる。例えば、I would have been much more interested in, if 〜(〜だったら、もっと興味が出たのに)、I would have been much more happy, if 〜 (〜だったら、もっと嬉しかったのに)といった具合。
(1)の a jarring contraditionのjarringはjarringは鳥がギャーギャー鳴く音から生まれた言葉で、不快な(unpleasant)、驚きの(shocking)という意味。jargon(ジャーゴン、専門用語、意味不明な言葉)もこれに由来する。a jarring contradictionは「当事者以外から見たときに不快ないし驚きに感じる矛盾」といったところ。〜に対する矛盾はcontradiction to〜と前置詞のtoで表す。in contradiction to (〜と正反対に)というフレーズもセットで覚えておきたい。
(3)は英語的な表現で面白いし、使える。A T-shirt reads “THE FUTURE IS FEMALE.”で、「Tシャツに” THE FUTURE IS FEMALE”と書いてある」という意味になる。「〜と読める」というイメージ。「そのTシャツには『人妻』と書いてある」だったら、 The T-shirt reads “人妻”, which means “a married woman.”となる。よくあるお土産だ。Tシャツに限らず、標識や看板でもよい。The sign reads “STOP HERE.”など。sayも同じような感じで使える。身近な標識や看板を見るなり、こんな独り言を言いまくっていると、readやsayの使い方が早く身につくだろう。
【第5問】「先進国は自ら送り出したものに責任を持たなければならない」と言いたい時
(1)in contravention of an international treaty
(2)export of waste to developing countries
(3)Developed countries must be responsible for what they send out.
↓
正解は(3)。出題元は「マレーシア、プラごみを送還へ」。”must be responsible for 〜”は英検やTOEFLなどのスピーキング、ライティングなどでかなり使える表現。動詞を使うなら、”have responsibility for 〜”。もしくはto-不定詞が使える。responsibleもresponsilibityもforが使われることが普通だが、記事中の原文では実は”must be responsible in 〜”となっている。forかinか、ネイティブの議論をネットで調べると、「どちらでもいいが、少し意味が変わる」らしい。forのほうが関わりが強く、職業的な義務や密接な関係性を示唆するという。ニュアンスの問題だが、原文の場合(inを使った場合)は「先進国は自分たちが出した物においては責任を持たなければならない」、forを使った場合は「先進国は自分たちが出した物に対して責任をもたなければならない」くらいの違いだろうか。
(1)は「国際条約に違反している」という意味。in contravention of 〜(〜に違反している)という表現は覚えておいて損はない。in violation of 〜(〜に違反している)もセットで覚えておきたい。違反する対象としては、a rule(ルール)、a law(法律)、a provision(規定)、a proviso(ただし書き)などがある。それぞれの組み合わせのGoogle検索結果は次の通り。
in contravention of the rule 69万3000件
in violation of the rule 718万件
in contravention of the law 267万件
in violation of the law 3,010万件
in contravention of the provision 139万件
in violation of the provision 855万件
in contravention of the proviso 16万3000件
in violation of the proviso 31万件
結果は、in violation of の圧勝。ただ、どちらもたくさん使われているので、in contravention of も、パラフレーズのために覚えておきたいところ。
(2)のexport of waste to developing countriesも、これから重要なキーワードになっていくと思われる。先進国ではごみ問題が年々、深刻化しているからだ。生活ごみから放射性廃棄物まであらゆる種類のごみの最終処分は深刻で、発展途上国に処分を丸投げするのが今後の主流になる恐れもある。そんな懸念を表したいときはこのフレーズ。wasteをいろいろ替えれば汎用性が高い。例えば、export of radioactive waste to developing countriesなど。