【一読で覚える英単語(14)】foment
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foment という単語は、ちょっと物騒な響きを持つが、知っておくとニュースや政治の話などでよく出てくる重要な単語だ。その意味は、「扇動する」「助長する」「煽る」。別の簡単な言葉で言い換えるとすれば、spread(広める)、promote(促進する)、encourage(奨励する)あたりだろう。特に普段あまり見かけないfomentが使われるときは、トラブルや反乱、不穏な動きを煽るような物騒な場面が多い。
例えば、foment rebellion(反乱を煽る)や foment unrest(不穏な状況を助長する)といったフレーズは、新聞やニュース記事でよく見かける。たとえば、ある政治家が過激な発言をして暴動が起きた場合、His speech fomented violence.(彼の演説が暴力を助長した)と表現できる。
一例としてXにあった投稿を示したい。
Americans are insane because they appear to be one of the most legitimately free societies with the potential to foment pro democracy sentiment but are exclusively befriended by netizens who unironically want to like “watch hot girls twerking” and basically get oneshotted by it.
「アメリカ人は狂っている。なぜなら、民主主義的な考えを広める可能性を持つ、最も正当に自由な社会の一つに見えるのに、皮肉抜きで『セクシーな女の子のトワークダンスを見たい』などと望む、ネットユーザーたちにばかり好かれていて、そういうことで完全にやられてしまっているからだ。」
本来 pro democracy sentiment(民主主義を支持する感情)を広めることはいいことなのに、ここでfomentを使うことで、「くだらない性的コンテンツをバズらせるように民主主義も”煽ろうとすれば煽らせられる”はずなのに(それは全くする気がないよね)」という強い皮肉になっている。
fomentの語源をたどると、ラテン語の fomentum(温湿布、温めること)に行き着く。意外にも、もともとは「温める」「刺激する」といった穏やかな意味を持っていた。これは、かつて患部を温めて炎症を和らげる治療法を指していたからだ。しかし、転じて「刺激する」→「(社会的に)火をつける、煽る」という意味に変化していった。まさに「小さな火種を温め続けて、大火事にする」ようなイメージだ。
この単語を覚えるコツは、「フォーメーション(formation)」と音が似ていることを利用することだ。例えば、「暴動のフォーメーション(陣形)を作る=fomentする」と考えると、記憶に残りやすい。また、「火種を温め続けて、ついに燃え上がらせる」とイメージすると、この単語の本質がつかみやすいだろう。次にニュースで社会的な騒動が起こったとき、「誰がこれを foment したのか?」と考えてみると、より実感がわくかもしれない。