NASA turns 60, with a rich history of missions behind it and many more ahead, Vol.192, NO.14, 2018より。
NASA(米国航空宇宙局)が60年を迎えた(NASA turns 60)という記事。
「ずっとAだったが、Bが起きて劇的に事情が変わった」みたいなことを言いたい時に使えそうな表現が目に留まった。
For millennia, that wish remained just a wish. →千年もの間、その願いは叶わぬ願いのままだった(願いとは宇宙探査のこと)。
Then, in 1957, everything changed, →1957年、全てが変わった。
when the Soviet Union jolted the world with the announcement that it had placed Sputnik, the first artificial satellite, into orbit around Earth. → ソ連が初の人工衛星スプートニクを地球の周回軌道に乗せたと発表し、世界を揺るがしたのである。
これは例えば次のように応用できそう。
For a long time, that wish remained just a wish. Then, yesterday, everything changed, when I ….
TIME誌を読むことで、語彙だけでなく、こうした言い回しを学べることも楽しみの一つだ。
もう一つ、教科書ではよくみるけど使い方がイマイチ…という方が多い、nothing less thanが出てくるので、書き留めておく。
Our continuing love affair with Mars has today produced 【nothing less than】 American infrastructure—rovers, landers, orbiters—on and around the Red Planet.
nothing less than〜 は「他ならぬ〜」「〜に他ならない」「〜というべきもの」などといった意味。
つまり、上の文は「他ならぬアメリカが開発したインフラ(American infrastructure)」「アメリカが開発したインフラというべきもの」などという意味になるかと思う。ここでは「火星に対する我々の飽くなき情熱は今日、赤い惑星を取り巻く米国製の宇宙インフラというべきもの(探査機や着陸船、オービター)を生み出した」と訳した。
「赤い惑星」は火星の言い換えだ。英語の記事には、重複を避けるこうした言葉の言い換えが多用されることはみなさんもご存知かと思う。特にTIMEにはこうした言い換えが非常に多く見受けられ、勉強になる。
この記事は短いながらも非常に壮大で最後の締め方もかっこいいので、ぜひ多くの方に読んでもらいたいと思うのだが、残念ながらネット上の記事を見つけられなかった。
Emily Barone, Jeffrey Kluger, Lon Tweeten 各氏による記事。