現時点で無料で試せる最高性能の人工知能(AI)であるChatGPTを英語学習に使ってみる、そんな最終目標を掲げ、とりあえずChatGPTの始め方を解説している。では、もう少し踏み込み、文章を生成してもらおう。
ここで、【超初心者向けAI解説】ChatGPT(GPT-3)を使い、英語学習に生かす方法(1)で紹介したChatGPT自身がサンプルとして挙げた使い方を試してみよう。
サーバーがat capacity(フル稼働)して接続できないときにChatGPT自身がいろいろな活用例を紹介してくれるものだった。一例が次の画像。
一番上に「Write a radio ad about the status of ChatGPT.」と書いてある。これが指示(プロンプト)で、その下はその指示を受けてAIが生成した文章。「ChatGPTの状況についてラジオCMを書いて」という指示に対し、ChatGPTがラジオCMの台本を書いたわけである。そのラジオCMは日本語にするとこんな感じだろうか。
ナレーター:AI技術が会話と出会うチャットGPTへようこそ。
OpenAIの技術者1:私たちが開発した会話型のチャットボットを皆さんにご紹介できて、ワクワクしています。
OpenAIの技術者2:でもサイトが今混雑していることをあなたに知ってもらいたいんです。
OpenAIの技術者3:ご迷惑をおかけします。ご辛抱ありがとうございます。必ずや皆さんがChatGPTを試せるようにいたします。
OpenAIの技術者一同:なので少し待ってからもう一度チェックしてみてくださいね!
ナレーター:ChatGPTをお選びいただき、ありがとうございます。
音声合成アプリでAIの音声を付ければ、そのまま15秒くらいのラジオCMに使えてしまいそうだ。
では、このプロンプトを試してみよう。試しに東京タワーのラジオCMを書いてもらおう。
「東京タワーについてラジオCMを書いて」と指示してみる。
「世界で最も高い建物のひとつ」とちょっと違うかなという表現はあるものの、しっかり東京タワーを宣伝するナレーターができた。しかも、読んでみると分かるのだけど、尺が15秒になるようになっている。おそるべしChatGPTである。ただ、ここからが会話型AIの真骨頂。
これではナレーターしか出てこないので、2人の登場人物による掛け合いにしてみたい。そこでそのままChatGPTに「2人の掛け合いにして」と指示する。すると…。
冒頭に変なカギかっこが生成されてしまったものの、しっかり掛け合いのCMになっている。
ただ、これだとナレーターがなくなってしまった。そこで、「ナレーターも追加して」と指示してみよう。
すると、掛け合いは維持されたままで、しっかりナレーターが付いた。ナレーターがイントロで水を向け、二人が会話し、最後にナレーターが締める、というちゃんとCMっぽい構成になってきた。さすがに尺は15秒では収まらないかもしれないが、人間はまるで手間暇をかけないまま、ここまでのたたき台を即座に作ってしまうのだから、ChatGPTは凄い。
ChatGPTを使い倒すには、何より「遠慮しない」こと。これはさすがに無理と思う指示でも、かなりの包容力で聞いてくれる。もし「意味が分かりません」と断られても(アレクサやSiriにはよくこう断られますが…)、だれも見ていないし、恥ずかしいことなんてない。とにかく無茶ぶりでもなんでも、一度、ChatGPTに指示してみるとよい。例えば、こんな感じで。
次回もいろんな活用法を紹介していく。
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